FC2ブログ
獨去書房

獨去書房

インディーズ官能小説作家・沢見独去のブログ

アマゾンで買う ブックウォーカーで買う 楽天koboで買う

 BookList     Mail   Twitter    GuestBook
ノクターンノベルズにて『魔道士リュクラス、女子学園に潜入する』連載中!

人妻たちの饗宴 The Old Crow Bar (13)

あけましておめでとうございます。

bar02.jpg

無料連載の官能小説です。郊外のバーを舞台に、マスター裕次と、さまざまな人妻たちの関係を描きます。今回から新たな章に入ります!

次回は1/5に公開します!

下の続きを読むからご覧ください。

人妻たちの饗宴―The Old Crow Bar』 (13) 沢見独去



第4章 沙織・二


 今宵、店を開けて一番にやってきたのは、意外な客だった。
 沙織の夫だ。
 ひとりでドアを開け、カウンターに座った。
 あいかわらず絵に描いたような官僚スタイルだった。
 前回と同じ国産のスコッチの水割りをオーダーし、疲れたように小さなため息をついた。

「珍しいですね。奥様と待ちあわせですか?」
「あ、いや。今日はちょっとひとりで飲みたくてね。会社から帰る途中にここを思い出したんだ」

 酒を目の前に出しながら、裕次はにこやかに笑った。

「そうですか。どうぞゆっくりしていってください」

 沙織の夫は鷹揚にうなずき、水割りを一口あけた。
 しゃべりかけてほしくない客がいる一方、しゃべるきっかけを探している客もいる。彼は後者だ。
 さりげなく前に立ち、グラスを拭いているふりをしていると、やはり彼が口を開いた。

「妻はこのごろよく来ますか?」

 あたりさわりない返事をする。

「最近、いらっしゃらないですね……」
「……そうですか。仕事が忙しいので、妻をあまりかまってやれません。申し訳ないと思ってるんですが……」

 彼は苦笑し、またスコッチの水割りをあおる。
 仕事はたしか中央省庁の官僚だ。ほとんど家にいないと、沙織はこぼしていた。

「それは奥様はお寂しいでしょうね。しかし、ご主人の稼ぎがあってのことですから……」

 ――沙織が寂しいのはおれが慰めてますから。
 そんな言葉はもちろん、頭の中だけに留めておく。

「まあね……あ。おかわりください。同じスコッチでなにかおすすめはありますか」
「では、国産もおいしいですけど、スコッチですから、スコットランドのものにいたしましょうか。飲み方はどうされます?」
「まかせます」
「ではロックにいたしましょう」

 ロックアイスをグラスに入れ、グレンフィディックをそそぐ。軽くステアして、彼の前に置いた。いつも水割りで呑んでいるようなので、チェイサーも出す。
 彼は一口呑むと、頷いた。

「うん。うまい」

 しばらくカウンターの奥に並ぶ酒瓶を眺めながら、ぼんやりとスコッチを味わい、それからグラスの丸い氷を見つめながらつぶやいた。

「実は……イギリス大使館に出向することが、決まりましてね……妻にはまだ言えてません」
「……そうですか。長いんですか?」
「最低二年は帰ってこれないでしょう」

 グレンフィディックをあおる。ロックアイスが、からんと音を立てる。

「妻の沙織には、苦労をかけるけど、ついてきてほしい。でも、この話を切り出すと、断られそうで……」

 裕次は自分のぶんのスコッチをグラスにそそぎながら、頷く。

「それで、悩んでいらっしゃると」
「あいつは、ついてきてくれるだろうか……」

 最期は消え入るような声でそう言うと、酒を呑み干した。
 裕次は新しく同じものを作ると、彼の前に出した。

「店からのおごりです」
「ありがとうございます……こんなことをマスターに言っても、しようがなかったですね」

 彼が苦笑いを浮かべる。
 裕次はその目を見つめて、言った。

「いえ。何でもおっしゃってください。おれが思うに、奥様は大丈夫ですよ。それに、おれが偉そうに言うことじゃないですけど、女を時には強引に誘うのも、いいんじゃないですか」

 裕次の前でさまざまな男女たちが、さまざまな悩みや相談を口にする。しかしそれは、裕次の答えを聞きたいのではない。答えはグラスの中にあるのだ。つまり、もとから彼らの心の中に、求めているものはあるのだ。

「いらぬ愚痴をお聞かせしました」

 なにかを決意した顔になって、沙織の夫は帰っていった。
 裕次もグラスに残ったスコッチを飲み干し、仕事に戻った。


 翌週、珍しく沙織からメールが来た。店の定休日は体が空いているかと聞いてきた。何も用事もなかったので、そう返信すると、家に来てほしいと言う。手料理をご馳走したい、と。
 彼女の家に行ったことは、もちろん一度もなかった。教えられた住所に、約束の夕方五時に到着する。
 右手には手土産のチリ産の赤ワインと、とっておきのブルーチーズ。
 沙織の家は、同じようなデザインの一戸建てが建ち並ぶ住宅地にあった。二階建ての今風のデザインの家だ。
 裕次がインターフォンを押すと、笑顔の沙織が出迎えた。
 リビングルームに通される。そこは十二畳ほどの空間になっていて、洒落た対面型のシステム・キッチンが奥にある。

「珍しいね。沙織が自宅に呼んでくれるなんて」

 赤ワインを嬉しそうに受け取りながら、彼女が答える。

「主人が出張であさってまでいないの。せっかくだからマスターに手料理を食べてもらおうと思って」
「それは楽しみだ」

 栗色の髪を茶色のシュシュでポニーテールにしている。ゆるくウェーブのかかった毛先が、まさに馬の尻尾のように揺れている。服は黒のアウターキャミに、オフホワイトの丸首のカーディガンを、前をとめないで羽織っている。下は体にぴったりとした白の七分丈のパンツをはいている。いつも店で見る時よりは、薄い目の化粧。
 手土産の赤ワインを早速あけ、リビングのソファに座ってしばらく談笑する。
 ベージュを基調とした、さりげなく趣味のいいインテリアは、沙織の好みだろう。きれいに整頓されている。

「ちょっと早いけど、夕食用意するね。マスターはここで呑んでてください」

 沙織はキッチンへ入っていった。
 薄いブルーのエプロンをして、調理を始める。
 こちらを向いて調理するタイプなので、その美しい顔が常に目に入る。

「やだマスター、そんなに見ないで」
「いや。見るだろ、ふつう。こんなに魅力的な奥さんが、おれのために料理してくれてるんだから」

 その言葉に沙織は、料理の手を動かしながら、照れたように笑った。
 裕次はそれにたまらない興奮を覚える。ふと、いたずら心が浮かび、にやりと微笑んだ。

(つづく)

↓気に入っていただけたら、クリックしてください。スキップしながら喜びます。
にほんブログ村 大人の生活ブログ 恋愛小説(愛欲)へ
関連記事
スポンサーサイト
デリヘルもソープもイメクラも気に入った子がきっと見つかる
超大型リニューアル中の大好評風俗情報サイト!
[PR]


Comments

プロフィール

沢見独去

Author:沢見独去

電子出版で、自作の官能小説を発表しています。現在はネトラレ(寝取られ)属性専門レーベル「NTR文庫」・なるべく脱がずにエッチするのが目標wの「制服悦楽図鑑」、ラブイチャ系ロリータ小説などを展開中!

月別アーカイブ



 
著作リスト


義妹との、冬(¥500)


少女との、夏〈改訂版〉(¥450)


団地少女〈改訂版〉(¥440)


いけないシリーズ【合本版】(¥1,250)


寝取られ男のブルース②(¥300)


居酒屋の女将・二十九歳(¥300)

lol03_1.jpg
いけない家庭教師・上―教え子JC三人との魅惑の日々(¥250)

lol03_1.jpg
いけない家庭教師・下―教え子JC三人との魅惑の日々(¥300)

ntr09.jpg
背徳の宴―他人のものだった妻(¥330)

ntr08.jpg
NTR文庫08 寝取られ男のブルース①(¥300)


制服悦楽図鑑04 OL奈央子の受難(¥200)
BookWalker / Amazon


いけない帰省・上―イトコ姉妹とその友人との淫らな日々(¥250)


いけない帰省・下―イトコ姉妹とその友人との淫らな日々(¥300)

ntr7.jpg
NTR文庫07 囚われ、寝取られていく妻(¥250)

変心―寝取られた幼なじみ
NTR文庫06 変心―寝取られた幼なじみ(¥250)

cos03_3.jpg
制服悦楽図鑑03 若叔母の喪服(¥200)
BookWalker / Kobo / Amazon

cover.jpg
いけない教育実習・上―女子中学生三人とのハーレムな日々(¥250)

lol01_2.jpg
いけない教育実習・下―女子中学生三人とのハーレムな日々(¥250)


制服悦楽図鑑02 パンツスーツの女 (¥200)
BookWalker / Kobo / Amazon


制服悦楽図鑑01 ナースふたりの淫らな看護 (¥200)
BookWalker / Amazon

ntr05.jpg
NTR文庫05 ネトラセ→ネトラレ―ある夫婦の記録(¥300)

ntr04.jpg
NTR文庫04 妻と夫の、寝取られ長距離交際(¥250)

NTR文庫03 図書委員の憂鬱―片想いの少女は、同級生の手で女になる
NTR文庫03 図書委員の憂鬱―片想いの少女は、同級生の手で女になる(¥250)

ntr02.jpg
NTR文庫02 妻の浮気告白―校長に脅されて感じる元教師の妻(¥250)
BookWalker / Kobo / Amazon

ntr01.jpg
NTR文庫01 愛欲と窃視の果て―三十二歳不倫妻(¥250)
BookWalker / Kobo / Amazon